| ヒンジガヤツリ | Lipocarpha microcephala (R.Br.) Kunth | カヤツリグサ科 ヒンジガヤツリ属 |
| 湿生植物 | ||
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Fig.1 （西宮市・水田の畦 2008.8/2） |
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Fig.2 （滋賀県・休耕田 2012.10/1） 水田の畦、休耕田、河川敷などに生育する1年草。 全体無毛で白緑色、小型。茎は細く直立してやや硬く、高さ5～30cm、平滑で稜は鈍い。 葉は茎の基部につき、線形で1～2枚、幅1～2mm。基部の鞘は褐色を帯びる。 下垂は広卵形で無柄、長さ3～5mm、多数の小穂が密にあつまる。小穂は1小花からなる。 苞葉は2～3枚、葉状で開出し、花序より長い。 鱗片は膜質、広披針形、長さ1.2～1.5mm、淡緑色、先端はやや外曲した短い芒となる。 痩果は2個の薄膜につつまれ、狭楕円形、長さ0.8～1mm。柱頭は2岐。雄蕊は1～2個。 ■分布：本州、四国、九州、沖縄 ・ 中国、台湾、インド、インドネシア、オーストラリア ■生育環境：水田の畦、休耕田、河川敷など。 ■果実期：8～10月 ■西宮市内での分布：中・北部の水田とその周辺に普通に見られる。 |
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↑Fig.3 全体。（西宮市・休耕田 2007.8/30） 茎は細く硬い。葉は茎の基部に1～2枚つく。苞葉は2～3枚が開出してつく。 |
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↑Fig.4 花穂。（西宮市・休耕田 2007.8/30） ふつう3個の柄のない花穂が固まってつき「品」字状になるためヒンジガヤツリの名がついた。 |
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↑Fig.5 花穂の拡大。（西宮市・休耕田 2007.8/30） 花穂は1小花からなる小穂が集まったもの。小穂の鱗片の芒が飛び出している。 |
| 西宮市内での生育環境と生態 |
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Fig.6 水田の畦に生育するヒンジガヤツリ（画像の左上部分）。（西宮市・水田の畦 2007.9/6） ここではクロテンツキ、ヒメヒラテンツキ、ヤマイなどのテンツキ類やネズミノオ、チドメグサなどの雑草とともに見られた。 |
| 他地域での生育環境と生態 |
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Fig.7 溜池直下の水田の畦に生育するヒンジガヤツリ。（兵庫県篠山市・水田の畦 2010.7/31） 溜池直下にある排水路と水田の境界の畦にヒンジガヤツリの群生が見られた。 画像中央のひと際大きな草本はヒデリコのもので、その両側に生えた小型のカヤツリグサ科草本は全てヒンジガヤツリである。 |
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【引用、および参考文献】（『』内の文献は図鑑を表す。『』のないものは会報誌や研究誌。） 大井次三郎, 1982. カヤツリグサ科ヒンジガヤツリ属. 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎・旦理俊次・冨成忠夫 （編） 『日本の野生植物 草本1 単子葉類』 p.180. pl.163. 平凡社 小山鐡夫, 2004 ヒンジガヤツリ. 北村四郎・村田源・小山鐡夫 『原色日本植物図鑑 草本編（3） 単子葉類』 p.249. pl.62. 保育社 牧野富太郎, 1961 ヒンジガヤツリ. 前川文夫・原寛・津山尚（補遺・編） 『牧野 新日本植物図鑑』 772. 北隆館 星野卓二・正木智美, 2003. ヒンジガヤツリ. 星野卓二・正木智美・西本眞理子『岡山県カヤツリグサ科植物図譜（Ⅱ）』 104～105. 山陽新聞社 谷城勝弘, 2007. ヒンジガヤツリ属. 『カヤツリグサ科入門図鑑』 171. 全国農村教育協会 小林禧樹・黒崎史平・三宅慎也. 1998. ヒンジガヤツリ. 『六甲山地の植物誌』 251. （財）神戸市公園緑化協会 村田源. 2004. ヒンジガヤツリ. 『近畿地方植物誌』 165. 大阪自然史センター 黒崎史平・松岡成久・高橋晃・高野温子・山本伸子・芳澤俊之 2009. ヒンジガヤツリ. 兵庫県産維管束植物11 カヤツリグサ科. 人と自然20:174. 兵庫県立・人と自然の博物館 最終更新日：3rd.Mar.2014 |
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