ハマアザミ | Cirsium maritimum Makino | ||
海岸の植物 兵庫県RDB Aランク種 | キク科 アザミ属 |
Fig.1 (兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) |
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Fig.2 (兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) 海岸の砂浜などに生育する多年草。茎は下部から分枝し、高さ15〜60cm。 茎や葉には短毛がある。葉は厚く、強い光沢があり、裏面脈上には毛を密生する。 頭花は短い枝の先に直立して単生し、1〜4枚の苞葉がある。 総苞は長さ22〜25mm、幅1.5〜2cm、片は幅がやや広く、先の刺針は開出する。花冠は長さ27〜28mm。 オイランアザミ(C. spinosum)は九州南部の海岸に生え、頭花は柄がなく、総苞は長さ17〜18mm、花冠は長さ18〜22mm。 近縁種 : オイランアザミ ■分布:本州(伊豆半島以西)、四国、九州 ■生育環境:海岸の砂浜など。 ■花期:6〜12月 |
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↑Fig.3 ハマアザミの大型個体。(兵庫県淡路島・海岸 2010.11/28) 茎は下部から分枝し、高さ15〜60cm、大型の個体はこんもりとした草姿となる。 |
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↑Fig.4 茎には短毛が生える。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) |
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↑Fig.5 葉。(三重県志摩市・礫浜 2015.11/27) 葉は厚く、強い光沢があり、裏面脈上には毛を密生する。 |
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↑Fig.6 開花。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) 頭花は短い枝の先に直立して単生し、1〜4枚の苞葉がある。花冠は長さ27〜28mm。 |
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↑Fig.7 総苞。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) 総苞は長さ22〜25mm、幅1.5〜2cm、片は幅がやや広く、先の刺針は開出する。 |
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↑Fig.8 つぼみ。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) 総苞片の刺針は硬く、触れると痛い。 |
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↑Fig.9 頭花。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) 頭花は全て両性の筒状花からなり、小花は外側から開花していく。 |
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↑Fig.10 筒状花。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) 小花の花冠は深く、5中裂し、各裂片の長さはほぼ等しい。 |
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↑Fig.11 訪花したアオハナムグリ。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2010.11/28) |
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↑Fig.12 花粉を漁る花粉食性の微小ダニ。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2010.11/28) |
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↑Fig.13 結実期を向かえた個体。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) |
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↑Fig.14 結実した頭花。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2013.12/1) |
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↑Fig.15 冠毛と痩果。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2013.12/1) 冠毛は羽毛状で、痩果は無毛で平滑。 |
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↑Fig.16 痩果。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2013.12/1) 痩果は淡黄白色、やや湾曲した広線形、長さ5〜5.5mm。 |
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↑Fig.17 幼植物。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2013.12/1) |
生育環境と生態 |
↑Fig.18 礫浜に生育するハマアザミ。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) 元は別の自生地に生育していたもので、開発のため移植したものが順調に生育領域を広げている。 ここでは毎年、兵庫県植物誌研究会により個体群の動態調査が行われている。 |
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Fig.19 ハマゴウと混生するハマアザミ。(兵庫県淡路島・海岸の礫浜 2012.12/2) 上記と同じ場所で、ハマゴウの群落内にハマアザミが進出していた。 同所的にハマエノコロ、テリハノイバラ、ハマナタマメ、ハマヒルガオ、クルマバアカネなどの海浜植物のほか、外来種のコセンダングサが多い。 |
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Fig.20 アゼトウナと混生するハマアザミ。(三重県志摩市・海崖上部 2015.11/27) 海崖上部の平坦地となった場所のクロマツ低木林の縁にアゼトウナとともに生育していた。 |