ハマダイコン | Raphanus sativus L. var. raphanistroides Makino |
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山地・渓流の植物 | アブラナ科 ダイコン属 |
Fig.1 (西宮市・海浜 2009.3/21) |
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Fig.2 (兵庫県新温泉町・海岸の砂浜 2011.5/26) 海岸、ときに河川敷の砂地に生育する越年草。ダイコンが半野生化したもの。 根は円柱形でやや太いが、栽培のダイコンのように太くはならない。 茎は高さ30〜60cmになり、分枝する。葉は頭大羽状分裂し、長さ5〜20cm、茎とともにあらい毛がり、側裂片は2〜7対ある。 萼片は直立。花弁は淡紅紫色ときに白色、倒卵形で長さ2cm前後、基部はくさび形で長く伸び、小柄状となる。 長角果は円柱形、上部は長く細まり、数珠状にくびれ、毛はなく、幅10mm以上、長さ5〜8mm、2〜5個の種子があり、熟しても裂開しない。 似たものに帰化種のセイヨウノダイコン(R. raphanistrum)がある。全体に剛毛があり、茎は高さ1.2m程度で上部で分枝する。 花は淡黄色、白色、淡紫色と多様。長角果の幅は6mm以下で、表面には深い縦脈があり、種子はふつう6個以上ある。 近縁種 : セイヨウノダイコン ■分布:日本全土 ・ 朝鮮南部 ■生育環境:海岸の砂地。ときに河川敷に生えることもある。 ■花期:4〜6月 |
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↑Fig.3 花序。(西宮市・海浜 2009.3/21) 花は総状花序に付き、下から順次咲きあがる。花柄は花後に伸びる。 |
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↑Fig.4 咲き始めの花序を上から見る。(西宮市・海浜 2009.3/21) 花序の頂部は咲き始めの頃は平らである。 |
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↑Fig.5 開いたばかりの花。(西宮市・海浜 2009.3/21) まだ葯の開いていない新鮮な花である。花弁は長さ約2cmで、倒卵形、淡紅紫色を帯び、紫色の脈がある。 雄蕊は6個、うち4個が長い4強雄蕊。長い方の4個はまだ花弁にそって外側に寝ている。 |
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↑Fig.6 葯が熟して花粉を放出している花。(西宮市・海浜 2009.3/21) 4個の雄蕊は直立して葯は成熟し、完全に開いて花粉を放出している。残り2個の雄蕊は外側に開いたままで葯は開きかけている。 |
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↑Fig.7 花は多数咲きあがり、花茎は花期の終わり近くにはかなり伸びる。(西宮市・海浜 2008.5/29) |
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↑Fig.8 長角果。(西宮市・海浜 2008.5/29) 円柱形でくびれがあって数珠状となり、上部は細長く嘴状となる。中にある種子は5個以下。 表面には縦脈があるが浅く、セイヨウノダイコンのような深い脈ではない。 |
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↑Fig.9 葉は頭大羽状裂葉。(西宮市・海浜 2009.3/3) 頂小片は最も大きく、側小片は上のものほど大きくなる傾向がある。葉にはやや厚味と光沢があり、毛が生える。 |
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↑Fig.10 根生葉。(兵庫県たつの市・海浜 2011.11/10) 根生葉も頭大羽状裂葉。根生葉をロゼット状に広げて越冬する。 |
生育環境と生態 |
Fig.11 海岸で数株がかたまって生育している。(西宮市・海浜 2008.5/29) 花茎は葉が見えないほど長く伸びて、沢山の長角果をつけており、すでに落果しているものも多い。 周辺にはハマヒルガオ、ツルヨシ、ギョウギシバ、コセンダングサ、ホコガタアカザ、ママコノシリヌグイなどが見られた。 |
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Fig.12 ハマエンドウとともに海浜植物群落を形成するハマダイコン。(兵庫県新温泉町・海岸の砂浜 2011.5/26) 砂浜の海に近い側にはコウボウシバ、コウボウムギ、ハマニガナ、オニシバ、ハマヒルガオが見られ、それよりも上部でハマエンドウと ハマダイコンが生育している。ハマダイコンの周辺にはシロバナマンテマやボウムギなどの外来種の侵入も多い。 |
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最終更新日:28th.Feb.2014
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