ヒメウラジロ | Cheilanthes argentea (Gmel.) Kunze | ||
里山・着生シダ 環境省絶滅危惧U類(VU)・兵庫県RDB Aランク種 |
ホウライシダ科 エビガラシダ属 |
Fig.1 (兵庫県摂津・石垣 2010.6月) 日当たり良い山中の岩上、人家近くの石垣、城の石垣などに着生する夏緑性または常緑性のシダ。 根茎は短く斜上し、先端から葉を束生し、高さ10〜20cm。 葉柄は葉身よりもはるかに長く、細い針金状で、もろく折れやすく、紫褐色で光沢がある。 葉身は5角形に近い3角形で長さ5〜8cm、幅5〜6cm、やや厚く、表面は緑色、裏面は白色の粉状物を密布する。 葉身には数対の羽片を生じ、最下羽片を除いて、中軸に広くつき、流れて翼をつくる。 最下羽片は特に大きく、さらに羽裂する。裂片は線状長楕円形。 葉の縁は反り返った苞膜となり、胞子嚢群を包む。 近縁種 : ■分布:本州、四国、九州、沖縄 ・ 朝鮮半島、モンゴル、シベリア、中国、台湾、フィリピン、インド ■生育環境:日当たり良い山中の岩上、人家近くの石垣、城の石垣など。 |
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↑Fig.2 葉。(兵庫県摂津・石垣 2010.6月) 葉は5角状3角形、最下羽片は2回羽状となる。 |
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↑Fig.3 最下羽片以外の羽片基部は中軸に沿って翼をつくる。(兵庫県摂津・石垣 2010.6月) |
生育環境と生態 |
Fig.4 道路脇の石垣に生育するヒメウラジロ。(兵庫県摂津・石垣 2010.6月) 日当たり良い南面した石垣に、ツメレンゲ、オニタビラコ、タチイヌノフグリなどとともに生育している。 |
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Fig.5 個体識別票のつけられたもの。(兵庫県摂津・石垣 2010.6月) 兵庫県下ではヒメウラジロの自生地は2ヶ所が知られているのみで、この場所のものは管理・監視されている。 石垣ということもあってか、多くの個体の識別票は失われていた。 |