ホガエリガヤ Brylkinia caudata  (Munro) Fr. Schm.
  山地・林縁の植物 イネ科 ホガエリガヤ属
Fig.1 (兵庫県篠山市・渓流畔 2009.5/24)
山地の林縁や疎林の林床に生育する多年草。
根茎は短く、まばらに叢生する。茎は高さ20〜40cm、全体やわらかい。
葉は線形でやわらかく、幅3〜5mm。葉舌はきわめて短く、厚い。葉鞘には下向きの白短毛がある。
花序は長さ8〜20cm、8〜15個の小穂がつき、小穂は長さ12〜15mmで、柄は長さ4〜6mmで短毛が生える。
小穂は扁平で下垂してつき、3小花からなり、苞頴は小さく、下方の2小花は護頴のみで、最上の小花のみ両性花が開花する。

■分布:北海道、本州、四国、九州 ・ 樺太、千島、中国東北部
■生育環境:山地の林縁や疎林の林床など。
■花期:5〜7月

Fig.2 全草標本。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/6)
  細く短い根茎を持ち、高さ20〜40cmになる多年草。

Fig.3 基部と根茎。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/6)

Fig.4 葉鞘。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/6)
  葉鞘は円筒形で、脈は明瞭、脈間に下向きの白短毛が生えるが、その量の多少は個体によって様々である。
  鞘口部は紫色を帯び、短毛がある。葉縁には上向きの微鋸歯があり、少しざらつく。

Fig.5 葉舌。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/6)
  葉舌は厚膜質、切形で、高さ0.2〜0.3mmといちじるしく低い。

Fig.6 花序。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/6)
  花序は長さ8〜20cm、8〜15個の小穂がつく。自生状態では小穂は下垂する。

Fig.7 自生状態では小穂は下垂する。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/16)

Fig.8 小穂。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/6)
  小穂は長さ12〜15mm、披針形、2個の芒が目立つ。

Fig.9 展開した小穂。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/6)
  頴には関節がなく、頴は小軸に固着し、分解し難い。先端の第3小花のみが内頴があり、両性花で結実する。
  頴果が熟すと、小穂は柄とともに脱落する。

生育環境と生態
Fig.10 渓流畔に生育するホガエリガヤ。(兵庫県篠山市・渓流畔 2011.5/6)
山地の渓流畔にホガエリガヤが点在していた。兵庫県下では山間の冷涼な渓流畔やその周辺で見られることが多い。
ここではシシガシラ、ヤブソテツ(広義)、アオバスゲ、ミヤマカンスゲ、ニシノホンモンジスゲ、ショウジョウバカマ、ナツトウダイ、ミヤマカタバミ、
ニシノヤマクワガタ、サンショウソウ、オオバタネツケバナなどとともに生育している。

Fig.11 渓流畔に生育するホガエリガヤ。(兵庫県篠山市・林床 2011.5/16)
渓流沿いの明るい林床に多くのホガエリガヤが生育していた。
ここではベニシダ、ミヤマカンスゲ、ミヤマカタバミ、シオデ、ナツトウダイ、ニシキゴロモなどとともに生育している。


最終更新日:25th.May.2011

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