ケアクシバ | Vaccinium japonicum Miq. var. ciliare Matsumura ex Komatsu |
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里山・林縁の植物 | ツツジ科 スノキ属 |
Fig.1 (西宮市・棚田林縁斜面 2010.6/24) 丘陵〜山地の林縁、疎林内、里山の草地斜面などに生育する落葉小低木。 若枝は緑色、短毛と腺毛が生える。 葉は紙質で互生し、葉身は楕円形〜卵状楕円形、鋭頭、基部は鈍形〜浅心形、表面は濃緑色で、脈は凹み、 脈上には細毛が散生し、ときに腺毛が混じる。葉縁には細鋸歯があり、その先に腺毛がはえる。 花は葉腋に1個ずつつき、腺毛が生じた細長い柄があって、花柄の基部には線形の小苞が1〜2個ある。小苞は早落性。 萼筒は鐘形、軟毛ときに腺毛も散生し、4中裂し、裂片は3角形で鋭頭、先は開く。 花冠は淡紅色または淡紅紫色、4深裂し、裂片は狭披針形で、開花すると渦巻き状に反曲する。 雄蕊は8個、花糸は短く、葯は線状披針形で、花外に突出する。 雌蕊は1個で、白色、雄蕊よりも長く、雌性期になると環状に並んだ雄蕊の中から突出する。 果実は赤熟し、酸味がある。 母種のアクシバ(V. japonicum)は若枝や花柄、萼筒は無毛で、兵庫県下では日本海側に見られる。 近縁種 : アクシバ、コウスノキ、ウスノキ、カンサイスノキ ■分布:本州(中部以西)、四国、九州 ・ 済州島 ■生育環境:里山の林縁、落葉広葉樹の疎林内など。 ■花期:7〜8月 |
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↑Fig.2 若枝と葉。(西宮市・棚田林縁斜面 2010.6/24) 若枝は緑色。葉は互生、紙質、1mm内外のごく短い柄がある。 葉身は楕円形〜卵状楕円形、長さ1.5〜6cm、脈は細毛が散生して凹み、細鋸歯があり、基部は鈍形〜浅心形。 |
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↑Fig.3 若枝の拡大。(西宮市・棚田林縁斜面 2010.6/24) 若枝には上向きに曲がった短毛と、それよりも長い腺毛が見られる。 葉柄や葉身基部には細毛が見られる。 |
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↑Fig.4 葉縁の鋸歯。(西宮市・棚田林縁斜面 2010.6/24) 細鋸歯の先は腺毛となっている。 |
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↑Fig.5 開花期。(西宮市・棚田林縁斜面 2010.6/24) 花は若枝の葉腋に1個ずつ下垂してつく。 花冠は淡紅色または淡紅紫色、4深裂し、裂片は狭披針形で、開花すると渦巻き状に反曲する。 |
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↑Fig.6 花の拡大。(西宮市・棚田林縁斜面 2010.6/24) 花柄は細長く、腺毛が散生する。雄蕊は8個、花糸は短く、葯は線状披針形で、花外に突出する。 雌蕊は白色で、雄蕊の間から長く突出する。 |
生育環境と生態 |
Fig.7 棚田の林縁斜面に生育するケアクシバ。(西宮市・棚田林縁斜面 2010.6/24) 棚田最上部の竹林直下の草刈りされた斜面に多くのケアクシバが生育し、開花していた。 斜面には刈り込まれたネザサやイタドリ、ワラビ、チガヤの他、ヤブコウジ、コナスビ、コウヤボウキ、ヤマノイモ、アケビなどが見られた。 |