ケスハマソウ | Hepatica nobilis L. var. pubescens M.Hiroe | ||
低山〜山地の植物 兵庫県RDB Bランク種 | キンポウゲ科 ミスミソウ属 |
生育環境と生態 |
Fig.12 植林地と落葉樹林の境界付近で群生するケスハマソウ。(兵庫県阪神地方・林床 2013.3/21) 北側の山腹斜面の、少し湿った土壌の落葉広葉樹林下や植林地の林縁に、点々と群生している。 同所的にジャノヒゲ、ナキリスゲ、キヅタ、ナガバノタチツボスミレ、ツルアリドオシ、ツルリンドウ、フユイチゴ、トウゲシバ、シシガシラなどが見られた。 |
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Fig.13 イチリンソウと混生するケスハマソウ。(兵庫県阪神地方・林床 2013.3/21) 木漏れ日の当たる植林地の林床にイチリンソウと混生する箇所があった。 イチリンソウの開花期はケスハマソウよりもかなり遅いが、両種の花が同時に見れることはあるのだろうか。 この山域は基岩が古生代に形成されたメランジェ(緑色岩系堆積岩)からなり、阪神の他の地区と比べると変わった種が生育している。 ケスハマソウやイチリンソウ、アオイスミレ、カノツメソウ、トキワイカリソウ、イヌショウマ、コショウノキなどはそのような種である。 近年、土砂の搬入に伴ってコンテリクラマゴケなどとともに移入されたと見られるカタヒバ、ミヤマカタバミ、ラショウモンカズラが生育するようになっており、 これらの種は緑色岩系の基岩地域によく出現する種であり、大変紛らわしい。 |