キバナアキギリ Salvia Nipponica  Miq.
  山地の植物 シソ科 アキギリ属
Fig.1 (兵庫県香美町・林縁 2009.9/21)
山地の林縁または林床に生育する多年草。
根はときに一部が紡錘状に肥厚するものがある。
茎は方形で、高さ20〜40cm、基部はやや倒伏する。
葉は長い柄があり、葉身は三角状ほこ形で長さ5〜10cm、幅4〜7cm、基部は左右に張り出す。
総状花序は長さ10〜20cm、3〜8個の柄のある花が各節にやや偏って輪生する。萼は唇形で腺点があり、脈状には長白毛がある。
花冠は長さ2.5〜3.5cm、淡黄色、唇形で大きく開口する。
花筒内面の基部近くにある毛環の毛は表面が平滑で、先は鈍い。
雄蕊は2個で、不稔の葯は互いに合着する。
近縁種 : ミツデコトジソウ、アキギリ、ミゾコウジュ、タジマタムラソウ、アキノタムラソウ、ナツノタムラソウ

■分布:本州、四国、九州
■生育環境:山地の林縁、林床など。温帯域。
■花期:8〜10月

Fig.2 キバナアキギリの葉。(兵庫県香美町・林縁 2009.9/21)
  葉身は3角状ほこ形で、縁には明瞭な鋸歯が並び、基部は左右に張り出し、長い葉柄がある。

Fig.3 総状花序。(岡山県・林道脇 2006.9/29)
  花序の各節に花が輪生する(仮輪)。花は苞葉の基部から短い花柄が伸びその先につく。
  萼は2唇形、脈上に長白毛がある。花冠は唇形で、上唇は立ち上がり、下唇は浅3裂して前につき出す。
  上唇よりも長く突き出ているのは花柱で上半部は紅色を帯びている。
  筒部の奥に見える紅色を帯びたものは、合着した不稔の雄蕊の葯で、訪花したハナバチ類がこれを押すと、テコの原理で、
  上に張り出した正常な雄蕊がハチの背中に触れて、花粉をつけることになる。

このページは簡略版です。画像や資料が揃い次第正規版としてまとめる予定です。

最終更新日:4th.Dec.2009

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