クモラン Taeniophyllum glandulosum  Blume
  着生植物 

  兵庫県RDB Bランク種
ラン科 クモラン属
Fig.1 (兵庫県丹波地方・カエデの木 2013.7/16)

向陽〜半日陰の主に大型の低木に着生する多年草。
根は長さ2〜3cm、葉緑素を持ち、灰緑色で扁平、放射状に束生し、樹幹に密着する。茎はきわめて短く、葉はない。
花茎は長さ1cmたらずで、1〜5本出し、1〜3花を総状につける。苞は三角形、長さ1mm、鋭頭。
花は淡緑色。花披片は基部で合着して筒状となり、長さ2mm。萼片と側花弁はともに卵状披針形、鋭頭。
唇弁は上向き、舟形で長さ1.5mm、先端は針状で内側に折れ曲がり、鋭尖頭、基部は球状楕円形の距となる。
蕊柱は非常に短く、下部は唇弁に合着する。葯は2個の花粉塊を入れる。

近縁種 : なし

■分布:本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄 ・ 朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ、マレーシア
■生育環境:向陽〜半日陰の主に大型の低木に着生。ときにスギの枝などにも。
■花期:6〜7月

Fig.2 気根。(兵庫県丹波地方・カエデの木 2013.4/23)
  根は長さ2〜3cm、葉緑素を持ち、灰緑色で扁平、放射状に束生し、樹幹に密着する。葉はない。

Fig.3 花茎。(兵庫県丹波地方・カエデの木 2013.7/16)
  花茎は長さ1cmたらずで、1〜5本出し、1〜3花を総状につける。
  花柄の基部につく苞は三角形、長さ1mm、鋭頭。

Fig.4 クモランの花。(兵庫県丹波地方・カエデの木 2013.7/16)
  花は初夏〜夏、兵庫県では7月中旬前後に開花する。
  花は淡緑色で、長さ2mmあまり。花披片は基部で合着して筒状となり、長さ2mm。萼片と側花弁はともに卵状披針形、鋭頭。
  唇弁は上向き、舟形で長さ1.5mm、先端は針状で内側に折れ曲がり、鋭尖頭。
  蕊柱は非常に短く、下部は唇弁に合着する。葯は2個の花粉塊を入れる。花の中央奥に蕊柱の白い葯が見えている。
  内向きに先が折れ曲がった唇弁の形がユニークだ。

Fig.5 種子を散布するクモラン。(兵庫県丹波地方・カエデの木 2013.4/23)
  開花した冬〜翌春、熟した刮ハは裂開し、ほこりのような微細な種子を多数散布する。刮ハは稲籾状。

生育環境と生態
Fig.6 カエデの樹幹に着生するクモラン。(兵庫県丹波地方・カエデの木 2013.7/16)
日当たりよい場所であるが、クモランは急峻な山腹に面した日陰側に着生していた。
山腹側に面した樹幹部がクモランの生育に適した絶妙な空中湿度を保っているのだろう。
クモランの栽培は非常に難しいとされるが、このような栽培環境を用意することが大変難しいのだろう。


最終更新日:4th.Sep.2013

<<<戻る TOPページ