ネジバナ シロバナモジズリを含む |
Spiranthes sinensis (Pers.) Ames var. amoena (M.Bieb.) H.Hara |
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市街地・里山・草地・道端の植物 | ラン科 ネジバナ属 |
生育環境と生態 |
Fig.12 棚田の畦に生育するネジバナ。(西宮市・棚田の畦 2010.7/5) チガヤ群落とヒメシダ群落が入り混じる、やや湿った棚田の畦に多くの個体が生育していた。 ネジバナは自然度の高い畦に最も多いが、雑草進入を防ぐためにシバが植栽された畦にも同程度に出現する。 ネジバナは草丈の低い日当たりよい湿った草地や半裸地状環境を好む。また乾燥にたいする耐性もかなり強い。 恐らくは、本来の生育環境は山火事が頻繁に起こる乾燥したハゲ山の小規模な崩壊(地すべり)湿地周辺だったのではないかと考えられる。 |
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Fig.13 溜池畔の貧栄養湿地に生育するネジバナ。(西宮市・棚田の畦 2009.6/18) 表水があるようなミミカキグサやホザキノミミカキグサ、スイラン、マネキシンジュガヤ、コイヌノハナヒゲなどが生育するような貧栄養湿地に生育している。 ネジバナはこのような環境でもよく見られる。花茎をあげていないとサギソウの葉と間違えることもある。 ここでは盛夏の時期、サギソウやカキランとともに開花している。 |
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Fig.14 自宅の芝地から鉢内に進入して開花したネジバナ。(西宮市・自宅庭 2010.7/2) ネジバナは紡錘形の根に養分とともに水分を蓄え、乾燥した芝地にも適応してよく生育する。 自宅の庭にはよく共生菌が繁殖しているのか、ネジバナが点々と生育しており、ときに園芸鉢内にも自家受粉した種子が飛び込み発芽生育する。 この鉢はネジバナが進入して2年目になる。春先に開花する欧州原産のキク科植物の間にあっても違和感はない。 |