シコクママコナ Melampyrum laxum  miq. var. laxum
  里山・林縁・林床の植物 ゴマノハグサ科 ママコナ属
Fig.1 (西宮市・林縁 2009.9/22)

Fig.2 (西宮市・林縁 2012.11/19)

丘陵〜山地の林縁、やや乾いた二次林の林床に生育する1年草。半寄生植物。
茎は直立または斜上して高さ20〜50cm、まばらに枝を分け、日当たり良い場所のものは赤褐色を帯びる。
葉は対生し、長い柄をもち、長卵形で先は細くとがるが鈍頭、全縁、長さ3〜6cm、幅8〜20mm、表面は暗緑色、裏面は黄緑色。
分枝した枝の先に総状花序をつくり、紅紫色の花を咲かせる。苞葉は卵形で、下部に少数のトゲ状の鋸歯をもつ。
萼は鐘形で先は4裂し、裂片は披針形または楕円形で鈍頭。花冠は長さ16〜18mm、下部は長い筒状、上部は2唇形で、上唇はかぶと形で
縁に軟毛が生え、下唇は横に広がって3裂し、基部寄りに2個の黄色の斑紋をもつ。
刮ハは長卵形、鋭頭で、大きな種子を2個もつ。
近縁種 : ミヤマママコナ、ママコナ、ツシマママコナ、ホソバママコナ

■分布:本州(東海〜中国地方東部)、四国、九州
■生育環境:丘陵〜山地の林縁や林床。
■花期:8〜10月

Fig.3 花序。(西宮市・林縁 2009.9/22)
  花序は総状花序で、花は一定の方向を向いて咲く。苞葉は卵形で、下部に少数のトゲ状の鋸歯がある。

Fig.4 花冠。(西宮市・林縁 2009.9/22)
  花冠は2唇形。上唇はかぶと状に盛り上がり、縁から内側に軟毛が生える。
  下唇は横に広がり、先は下方に少し反って浅3裂し、中部から基部に向かって2個の隆条があり、黄色の斑紋がある。

Fig.5 実生苗。(西宮市・林縁 2010.4/26)
  雑木林の林縁で沢山の実生苗が見られた。日向〜半日陰に見られ、はやくも赤褐色を帯びていた。

生育環境と生態
Fig.6 雑木林の林縁に群生するシコクママコナ。(西宮市・農道脇 2009.9/22)
見事な群生だが、もし本当に半寄生植物であるとすれば、寄生される奇主としてはたまったものではないだろう。


最終更新日:4th.Mar.2014

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