海岸の塩性湿地などに生育するやや大型の多年草。
高さ1m内外で、横走根茎は太く、短い鱗片に覆われる。茎は硬く太い。
葉は長さ20～40cm、幅1～4cm、葉舌は短い。葉鞘は上端および縁に毛がある。
花序は長さ10～25cm、少し粉白色または汚紫色を帯び、（1～）3～12個の総が直立する。
花序中軸はやや3稜形、各節に有柄の第1小穂と無柄の第2小穂がつく。有柄小穂は雄性で、無柄小穂は両性。
近似種 ： ヨシ（アシ）
■分布：北海道、本州、四国、九州 ・ 朝鮮半島、中国
■生育環境：塩性湿地や海岸など。
■果実期：6～10月
■西宮市内での分布：兵庫県植物目録（紅谷進二編 1971）では武庫川川尻の記録があるが標本は残っていない。
兵庫県下では播磨地方や淡路島の沿岸部に多く見られる。
茎は硬くて太く、高さ1m内外で、ヨシ（アシ）よりも草丈は低い。花序は大きく、一見掌状に見える散房花序。
節は多少とも膨らみ、基部からは横走根茎が出る。
根茎は地表近くを横走し、短く硬い鱗片で覆われ、汚紫色を帯びる。
葉舌は革質から膜質、切形、長さ1～2mmで、中央部はやや高くなる。
中央脈は裏面に膨出し、葉裏には軟毛が散生していた。葉縁には鋭細鋸歯が並んで、ざらつく。
花序は大きく、散房状に総が3～12個つく。
花序の分岐する総の基部には光沢のある瘤がある。花序中軸はやや3稜形となる。
総の中軸各節には無柄と有柄の小穂2個が対になって軸の窪みに圧着する。
無柄小穂は両性で花柱が出る。有柄小穂はふつう雄性で花柱はないが、まれに両性のものが出る。
小穂は2小花からなり、第1小花は雄性、第2小花は両性花。
護頴は革質、披針形、5脈があり、長さ8mm。内頴はやや膜質、披針形、1脈があり、長さ7mm。鱗皮は2個、長さ1mm。
