ナガサキツノゴケ Anthoceros punctatus  L. ツノゴケ科 ツノゴケ属
湿生植物
Fig.1 (西宮市・水田 2008.2/1)

稲刈り後の水田や、休耕田、畑地、庭先の土の上など見られるツノゴケ類。
裸地の表面に径1.5〜3cmのロゼットを点々とつくる。
葉状体は不規則に切れ込み、広がって波打ち、背面には褶状の隆起がある。
内部には空所があり、所々に藍藻のコロニーがある。表皮細胞は内部の細胞よりも小さく、1個の大型葉緑粒を含む。
胞子体の基部には苞膜があり、苞膜は円筒形で、表面に大小の瘤がまばらに見られる。胞子体は円柱形で、長さ1〜2cm。
胞子体内部には胞子と、胞子を飛ばす役割をする弾糸がある。
弾糸は暗褐色、1〜2細胞で細長く、螺旋はない。胞子は黒色、径40μ、表面は短刺でおおわれる。

近似種 : ミヤベツノゴケ、 アナナシツノゴケ、 ミワツノゴケ、 ミヤケツノゴケ、 ヤマトツノゴケモドキ、 キノボリツノゴケ
■分布:本州、四国、九州 ・ 北半球、アフリカ
■生育環境:刈り取り後の水田、休耕田、畑地、庭先など。
■発生期:9〜3月
■西宮市内での分布:市内の湿田の1箇所で確認。


Fig.2 ロゼットから多数の胞子体を伸ばすナガサキツノゴケ。(西宮市山口町・水田 2008.2/1)

Fig.3 葉状体の拡大。(西宮市・水田 2008.2/1)
  葉状体は不規則に切れ込み、波をうち、褶状の突起がよく目立つ。

Fig.4 胞子体の基部をつつむ苞膜。(西宮市・水田 2008.2/1)
  苞膜は胞子体の保護器官とされる。苞膜上には大小のまばらな凸瘤が見られる。

西宮市内での生育環境と生態
Fig.5 冬期の湿った水田で見られるナガサキツノゴケ。(西宮市・水田 2008.2/1)

【引用、および参考文献】(『』内の文献は図鑑を表す。『』のないものは会報誌や研究誌。)
水谷正美, 1972. ツノゴケ科ツノゴケ属. 岩槻善之介・水谷正美 『原色日本鮮苔類図鑑』 369〜371. 保育社

<<<戻る TOPページ