イワカラタチゴケ Ramalina yasudae  Rasanen.
  里山・低地・山地の地衣類 サルオガセ科 カラタチゴケ属
Fig.1 (兵庫県篠山市・社寺の石垣 2011.4/28)

Fig.2 (兵庫県篠山市・社寺の石垣 2013.1/10)

低地〜山地の岩上に着生する地衣類。清浄な空気のある場所に多い。
地衣体は中実、髄があり、扁平で幅2〜10mm、樹状に分枝し、高さ3cm前後に達する。
分枝の先は開いて粉芽をつける。
従来イワカラタチゴケとされたものは、最近では複数の分類群に分けられているというが、ここではイワカラタチゴケとした。
近縁種 : コフキカラタチゴケ、 カラタチゴケ、ハマカラタチゴケなど

■分布:北海道、本州、四国、九州 ・ 国外は不詳
■生育環境:低地〜山地、里山の岩上など。

Fig.3 標本。(兵庫県篠山市・社寺の石垣 2011.4/28)
  地衣体は樹状に伸び、扁平、高さ3cm前後になる。

Fig.4 粉芽。(兵庫県篠山市・社寺の石垣 2011.4/28)
  分枝した先が開き、粉芽がつく。

Fig.5 地衣体の腹面。(兵庫県篠山市・社寺の石垣 2011.4/28)
  地衣体の枝先近くの腹面にはソラリア(粉芽塊)が見られた。こうした特徴は図鑑に記されていない。

生育環境と生態
Fig.6 社寺の石垣に着生するイワカラタチゴケ。(兵庫県篠山市・社寺の石垣 2011.4/28)
中山間地にある社寺の、蘚苔類の着生する古い石垣に群生している。キウメノキゴケなどの地衣類も見られた。

Fig.7 里山の石垣に密生するイワカラタチゴケ。(西宮市・社寺の石垣 2013.1/13)
棚田の広がる里山の古い石垣に密生している。
石垣には地衣類ではウメノキゴケが着生し、数種の蘚類やノキシノブが着生している。


最終更新日:4th.Mar.2014

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