コフキカラタチゴケ Ramalina peruviana  Ach.
  里山・低地・低山の地衣類 サルオガセ科 カラタチゴケ属
Fig.1 (西宮市・棚田の石垣 2011.2/25)
低地〜低山、里山の樹木や岩上、石垣などに着生する地衣類。
地衣体は樹状に伸び、はじめ直立するが、成長すると垂れ下がる。
軸は扁平で中実。皮層は白味を帯び、樹枝状に分枝した先に粉芽がつく。
近縁種 : カラタチゴケ、ホソカラタチゴケ、 イワカラタチゴケ、 ササクレカラタチゴケなど

■分布:本州、四国、九州、沖縄 ・ 台湾、東南アジア、オセアニア
■生育環境:低地〜低山、里山の樹木、岩上、石垣など。

Fig.2 地衣体は樹状に伸び、扁平で、粉白色を帯びる。(西宮市・棚田の石垣 2011.2/25)

Fig.3 地衣体の軸は中実。(兵庫県篠山市・棚田の石垣 2011.3/31)

生育環境と生態
Fig.4 棚田の石垣に密生するコフキカラタチゴケ。(西宮市・棚田の石垣 2011.2/25)
棚田水田間の斜面が石垣で葺かれており、その表面をハイゴケとともにコフキカラタチゴケが密生して被っていた。
石垣にはこの他ミツデウラボシ、ウマスギゴケなどが着生し、水田からの湿気でこれらの種の成育が可能となっている。

Fig.5 里山の石垣に生育するコフキカラタチゴケ。(兵庫県三田市・棚田の石垣 2011.1/24)
自然度の高い里山の日当たり良い乾いた石垣に、テイカカズラやトラノオシダ、ナキリスゲとともに生育していた。

Fig.6 テイカカズラの茎に着生したコフキカラタチゴケ。(兵庫県篠山市・社寺の石垣 2011.3/31)
社寺の石垣に匍匐するテイカカズラの茎に着生していた。この石垣には豊富な蘚苔・地衣類が着生していた。


最終更新日:7th.Apr.2011

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