タニウツギ | Weigela hortensis (Sieb. et Zucc.) K. Koch | ||
山地・林縁・渓流畔の植物 | スイカズラ科 タニウツギ属 |
Fig.1 (兵庫県篠山市・溜池畔の林縁 2010.5/23) |
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Fig.2 (兵庫県篠山市・小河川畔 2013.5/22) 丘陵〜山地、里山の林縁や道端、崩壊地などに生育する落葉小高木。 高さ5mに達し、樹皮は縦に裂ける。若枝は赤味を帯び、無毛または2毛条がある。 葉は長さ4〜10cm、幅2〜6cm、徒長枝の葉はさらに大型になり、基部は円形または広いくさび形、表面ははじめ毛があるがのちに無毛、 裏面は白軟毛が多く、特に中央脈の両側に開出した白軟毛が密生する。葉柄は長さ3〜10mm、赤味を帯びる。 萼裂片は長さ4〜7mm。花冠は長さ2.5〜3.5cm、径約2cm、明るいバラ紅色で、外面のほうが内面より色が濃くなり、はぼ無毛。 花筒は長さ2.2〜3cm、上部は鐘状にふくらみ、花冠裂片は長さ7〜10mm。 雄蕊は5個で離生、花筒とほぼ同長、花柱はやや突出する。刮ハは細い筒状で長さ1.2〜1.8cm、径2.5〜3mm、ほぼ無毛。種子は楕円形で、長さ約1mm。 近縁種 : ヤブウツギ、 ニシキウツギ、ハコネウツギ ■分布:北海道(西部)、本州(主に日本海側) ■生育環境:丘陵〜山地、里山の林縁や道端、崩壊地など。 ■花期:5〜6月 |
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↑Fig.3 樹皮。(西宮市・林道脇 2011.2/25) 樹皮は縦に裂け、太いものではコルク質となる。 (画像で幹にからみついているのはツタの枝) |
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↑Fig.4 葉。(西宮市・林道脇 2011.5/17) 葉は長さ4〜10cm、幅2〜6cm、卵形、長楕円形または倒卵形で、基部は円形または広いくさび形。 徒長枝の葉はさらに大型になる。葉柄は長さ3〜10mm、赤味を帯びる。 |
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↑Fig.5 開花期。(兵庫県新温泉町・林縁 2011.5/26) 花は枝先あるいは葉腋の散房花序にやや密につき、ヤブウウツギよりも花数が多くよく目立つ。 |
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↑Fig.6 タニウツギの花。(兵庫県新温泉町・林縁 2011.5/26) 花冠は長さ2.5〜3.5cm、径約2cm、明るいバラ紅色で、外面のほうが内面より色が濃くなり、はぼ無毛。 花筒は長さ2.2〜3cm、上部は鐘状にふくらみ、花冠裂片は長さ7〜10mm。雄蕊は5個。花柱は雄蕊より長くやや突出する。 |
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↑Fig.7 果実。(兵庫県篠山市・林道脇 2011.10/23) 刮ハは細い筒状で長さ1.2〜1.8cm、径2.5〜3mm、ほぼ無毛。赤褐色を帯びていた。 |
生育環境と生態 |
Fig.8 谷筋の林道脇で満開のタニウツギ。(西宮市・林道脇 2010.5/27) 西宮市内の渓流畔ではタニウツギとヤブウツギが混生する場所が多く、開花期はタニウツギのほうが少し早い。 タニウツギが満開になる頃、ヤブウツギは走りの花を開花しはじめる。 |
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Fig.9 里山の道路の法面に生育するタニウツギ。(兵庫県丹波市・北向きの道路法面 2011.5/25) タニウツギは兵庫県下ではごく普通に見られ、とくに5月下旬から6月初旬にかけて、中北部の里山では法面や崩壊地で満開となる。 道路のコンクリートの法面では北向きの多少とも湧水の見られる場所に多く、コンクリートの割れ目に根を下ろして開花している。 法面の上は植林地となっており、法面上部ではシャガが群生して開花していた。 |