山地の日当たり良い湿地、水路脇、湿った草地に生育する多年草。
茎は直立〜斜上して、高さ50〜100cmになり、全草に毛がある。
根生葉は花期には枯れ、茎葉は上方のものは無柄となる。托葉は披針形。
葉は3個の小葉からなり、小葉は狭卵形で鋭頭、長さ3〜5cm、葉縁には鋸歯がある。
茎の先は分枝して花序となり、多数の花をつける。花は黄色、径約10mm。
萼片は狭卵形で鋭頭、側萼はやや狭い。花弁は倒卵形で小さく、花床に毛がある。
痩果は卵形で、細く低い隆起線がある。花柱は太くて短い。
エゾノミツモトソウ（P. norvegica）は湿った草地に見られ、萼片は花弁より長く、托葉は基部だけ柄に合着する。明治時代に帰化したとされる。北海道、本州中部。
オヘビイチゴ（P. sundaica var. robusta）は畦や休耕田などに普通に見られ、花期にも根生葉があり、5個の小葉からなる。花期は初夏。
ミツバツチグリ（P. freyniana）は畦や土手に普通に見られ、花茎は低く15〜30cm。花期にも根生葉があり、3個の小葉からなる。小葉は長楕円形〜卵形で鈍頭。花期は春。
ヒメヘビイチゴ（P. centigrana）は山地の日陰に生え、花は匐枝上につき、対葉性で、葉は3小葉からなり、裏面は粉白を帯びる。花の径は約7mm、花期は初夏〜夏。
近似種 ： オヘビイチゴ、 ミツバツチグリ、 ヒメヘビイチゴ
■分布：北海道、本州、四国、九州 ・ 朝鮮半島、中国、ロシア
■生育環境：山地の日当たり良い湿地、水路脇、湿った草地など。
■花期：7〜9月
■西宮市内での分布：市内では見られない。兵庫県では中部以北のやや高所に見られる。
茎は直立〜斜上して、高さ50〜100cmになり、根生葉は花期には枯れて見られない。葉裏は多少白味を帯びている。
画像の標本は根茎部分が上部で切れている。
茎はやや硬く、赤味を帯び、開出毛がやや密生している。
葉は3個の小葉からなり、小葉は狭卵形で鋭頭、葉縁には鋸歯がある。
托葉は披針形で、半分以上が葉柄と合着している。エゾノミツモトソウでは基部付近のみが合着する。
茎の先は分枝してやや散房状の花序となり、多数の花をつける。
花は黄色、径約10mm。萼片は狭卵形で鋭頭、側萼はやや狭い。
花弁は倒卵形で小さく、萼片と同長または少しちいさく、花弁の間には隙間が空く。
まだ短い花柱が残存している。痩果は卵形。
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