ノジスミレ | Viola yedoensis Makino | ||
里山・草地の植物 | スミレ科 スミレ属 |
Fig.1 (兵庫県篠山市・畑地脇 2009.4/3) |
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Fig.2 (兵庫県丹波市・畑地の畦 2014.4/9) 日当たり良い農耕地周辺の草地や河原などに生育する多年草。 葉や花柄にはふつう短毛が多い。根茎は短く、太く白い根をおろす。 葉は長楕円状披針形または3角状披針形、やや鈍頭、低い鋸歯があり、長さ3〜6cm、基部は柄に流れて細くなるか、 または切り形、あるいはわずかに心形。葉柄は葉身より短く、長さ2〜5cm、上方に少し翼がでる。 果実期の葉は3角形で、著しく大きくなり、葉柄もまた長くなる。 花柄は高さが葉とほぼ同長で、花は曇ったような紫色をしている。花期はスミレ属の中では早い。 萼片は広披針形。花弁は長さ10〜14mmで円く、側弁はふつう無毛。距は細く、長さ5〜7mm。 近縁種 : スミレ、 ヒメスミレ ■分布:本州、四国、九州 ・ 朝鮮南部、中国中部 ■生育環境:里山の草地や道端、河原など。 ■花期:3〜4月 |
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↑Fig.3 葉。(兵庫県篠山市・休耕田 2011.4/17) 葉は長楕円状披針形または3角状披針形、やや鈍頭、低い鋸歯があり、有毛。 基部は柄に流れて細くなるか、または切り形、あるいはわずかに心形。葉裏はふつう紫色を帯びる。 |
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↑Fig.4 ノジスミレの花。(兵庫県篠山市・水田の畦 2008.4/13) 花はやや曇ったかんじの濃紫色で、花弁の縁は細かく波を打っていることが多い。 ふつう側弁は無毛だが、場所によっては有毛のものもありオトコノジスミレ(f. bartata)とされる。 |
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↑Fig.5 雌蕊の柱頭はほぼ平坦。(兵庫県篠山市・水田の畦 2011.4/1) |
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↑Fig.6 距と萼片。(兵庫県篠山市・水田の畦 2011.4/13) 距は細く、あまり長くはない。萼片は広披針形。 |
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↑Fig.7 種子。(兵庫県三田市・水田の畦 2011.11/17) 種子は卵形で、長さ1.2〜1.5mm、透明なエライオソームが付属する。 |
生育環境と生態 |
↑Fig.8 休耕地に生育するノジスミレ。(西宮市・旧畑作地 2009.4/10) 草刈り管理された旧耕作地に点在していた。全体の毛深さが顕著である。 |
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↑Fig.9 畦に生育するノジスミレ。(兵庫県篠山市・水田の畦 2010.4/18) 手入れの行き届いた畦に点々と生育していた。 |