コヌカグサ | Agrostis alba L. | イネ科 ヌカボ属 |
湿生植物・帰化植物 |
Fig.1 (西宮市山口町・休耕田 2007.6/27) 水田の畦、休耕田、畑地、湿った道端や草地などに普通な多年草。明治初期に牧草として導入されたものが逸出帰化した。 茎は短く這った基部から立ち上がり、叢生し、高さ50〜100cm、平滑。葉は柔らかく扁平線形で、ざらつき、長さ15〜20cm、幅4〜7mm。葉舌は膜質で長さ4〜5mm。葉鞘は無毛。 円錐花序は長さ15〜20cm、卵形で、花序枝はざらつき、花時に開出し、果時にはやや直立して披針形となる。 小穂はややまばらに分布し、長さ2〜2.5mm、少し光沢があり赤紫色を帯びることが多く、有柄、1小花からなる。 第1苞頴は第2苞頴よりわずかに短く、長さ2〜2.5mm、竜骨はざらつく。内穎は護穎の半分より長く、葯の長さは護穎の半分よりも長い。 近似種 : ハイコヌカグサ、 クロコヌカグサ、 ヌカボ、 ヤマヌカボ、 ヒメコヌカグサ ■分布:帰化植物 ・ 原産国は不明で北半球に広く分布 ■生育環境:水田の畦、休耕田、畑地、湿った道端や草地など。 ■果実期:6〜8月 ■西宮市内での分布:市内全域に普通。ハイコヌカグサより多い。 |
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↑Fig.2 開花中の花序。(兵庫県三田市・道端 2008.6/17) 花序中軸の各節から3〜6個の花序枝を出す。 |
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↑Fig.3 花序の拡大。(西宮市塩瀬町名塩・農道脇 2007.7/1) |
西宮市内での生育環境と生態 |
Fig.4 用水路脇で生育するコヌカグサ。(西宮市塩瀬町生瀬・用水路脇 2008.6/24) |
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【引用、および参考文献】(『』内の文献は図鑑を表す。『』のないものは会報誌や研究誌。) 大井次三郎, 1982. イネ科ヌカボ属. 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎・旦理俊次・冨成忠夫 (編) 『日本の野生植物 草本1 単子葉類』 pp.124〜125. pls.109. 平凡社 小山鐡夫, 2004 イネ科コヌカグサ属. 北村四郎・村田源・小山鐡夫 『原色日本植物図鑑 草本編(3) 単子葉類』 pp.350〜353. pls.91〜92. 保育社 牧野富太郎, 1961 コヌカグサ. 前川文夫・原寛・津山尚(補遺・編) 『牧野 新日本植物図鑑』 730. 北隆館 藤本義昭. 1995. イネ科コヌカグサ属. 『兵庫県イネ科植物誌』 26〜35. 藤本植物研究所 木場英久. 2001. イネ科ヌカボ属. 神奈川県植物誌調査会(編)『神奈川県植物誌 2001』 292〜296. 神奈川県立生命の星・地球博物館 桑原義晴, 2008 コヌカグサ属. 『日本イネ科植物図譜』 pp.44〜56. pls.10〜11. 全国農村教育協会 小林禧樹・黒崎史平・三宅慎也. 1998. コヌカグサ. 『六甲山地の植物誌』 223. (財)神戸市公園緑化協会 村田源. 2004. コヌカグサ. 『近畿地方植物誌』 168. 大阪自然史センター |