サクラスミレ | Viola hirtipes S.Moore | ||
山地・林縁・草原の植物 兵庫県RDB Bランク種 | スミレ科 スミレ属 |
Fig.1 (兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) |
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Fig.2 (兵庫県但馬地方・ススキ草原 2016.5/12) 山地の落葉樹林の林縁や草原などに生育する多年草。西日本では高所に比較的稀。 地下茎は短い。葉柄や花柄には開出する縮れた長い軟毛がある。葉身裏面脈上と葉表にも毛がある。 葉は長卵形で鈍頭、長さ3〜6cm、鈍鋸歯があり、基部は心形。夏葉は耳の開いた長3角形になることがある。 葉柄は長く、高さ5〜15cmで直立する。花柄も直立し、高さ7〜12cm。 花は大型で、淡紅紫色〜濃紅紫色、径約2.5cm。萼片は披針形〜広披針形。花弁は長さ1.5〜2cmで、凹頭または円頭。 側弁には毛があり、距は長く、長さ7〜8mm。 葉脈に沿って紅紫色の斑の入るものをチシオスミレ(f. rhodovenia)という。 白花品はシロバナサクラスミレ(f. lactiflora)とされる。 近縁種 : アカネスミレ、 フモトスミレ、 マルバスミレ、 コスミレ、 シコクスミレ、 ヤシュウスミレ(雑種) ■分布:北海道、本州、四国、九州 ■生育環境:山地の落葉樹林の林縁や日当たり良い草原など。 ■花期:5〜6月 |
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↑Fig.3 葉柄や花柄には開出する縮れた長い軟毛がある。(兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) |
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↑Fig.4 開花期の葉。(兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) 葉は長卵形で鈍頭、長さ3〜6cm、鈍鋸歯があり、基部は心形、表面には毛が生える。 |
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↑Fig.5 葉裏。(兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) 開花期の葉の裏は赤味を帯び、葉脈上に毛がある。 |
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↑Fig.6 開花。(兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) 花は大型、淡紅紫色〜濃紅紫色で美しいため「スミレの女王」とも呼ばれている。 |
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↑Fig.7 花。(兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) 花は花弁が開出し、径約2.5cm、側弁基部は塊状に密に毛が生えるため、雄蕊の付属体や雌蕊は見えない。 花弁は広く、長さ1.5〜2cmで、凹頭または円頭。 |
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↑Fig.8 萼片と距。(兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) 萼片は披針形〜広披針形。距は長く、長さ7〜8mmで、先は丸い。 |
生育環境と生態 |
Fig.9 ススキ草原に生育するサクラスミレ。(兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) 草刈り管理されるススキ草原に多数のサクラスミレが開花していた。 同所的に画像に見えるヤマジノホトトギス、バライチゴ、サイヨウシャジンのほか、ヤマスズメノヒエ、メアオスゲ、チゴユリ、ナルコユリ、イタドリ、 アカネスミレ、ミツバツチグリ、ドクダミ、ウド、ヤエムグラ、ギンレイカ、アキノキリンソウ、レンゲツツジ、タニウツギなどの草本や低木が生育していた。 |
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Fig.10 他のスミレ類と混生するサクラスミレ。(兵庫県但馬地方・ススキ草原 2015.5/14) 2個体のサクラスミレを中心として、画像右上には開花期が終わって葉を広げつつあるアケボノスミレが、左下にはシハイスミレが見えている。 このススキ草原では他にフモトスミレとわずかにヒゴスミレが生育していた。 |