水田の畦、用水路脇、休耕田、湿った道端などの日当たりのよい湿った場所に生育する多年草。
地下に根茎を横走し、茎は高さ50〜120cm、上部でよく分枝する。
葉は卵状長楕円形、長さ4〜10cm、幅約3cm、表面の縁にわずかに毛があるほかはほとんど無毛、やや光沢がある。
頭花は小枝の先に1個つき、径約3cm。総苞片は3列。外片はやや短く、先がとがる。
痩果は扁平、倒卵形〜狭倒卵形で長さ約3mm。冠毛は長さ0.5mm。
【メモ】 ヨメナはオオユウガギクとコヨメナの雑種起源とする説がある。
オオユウガギク（A. incisus）に似るが、オオユウガギクの冠毛は1mmで、その長さにばらつきがある。
コヨメナ（A. indica）は四国、九州南部以南に分布し、小型で30〜50cm、痩果は2mm、冠毛は発達が悪く0.25mm。
ユウガギク（A. iinumae）はやや山地寄りに生育し、痩果は2.5mm、冠毛は0.25mm、葉はしばしば羽状中裂する。
ノコンギク（A. ovatus）は茎や葉に短毛が生え、長さ4〜6mmの冠毛がある。
ミヤマヨメナ（A. savatieri ）は山地寄りに生育し、初夏に開花し、痩果は無毛で冠毛はない。
近似種 ： オオユウガギク、 ユウガギク、 ノコンギク、 ミヤマヨメナ、 サワシロギク、 イナカギク、 ケシロヨメナ、 タマバシロヨメナ、
シラヤマギク、 ゴマナ
■分布：本州（中部地方以西）、四国、九州 ・ 中国（帰化）
■生育環境：水田の畦、用水路脇、休耕田、湿った道端など。
■果実期：7〜10月
■西宮市内での分布：市内では中・北部の水田周辺で普通に見られる。
葉は卵状長楕円形、表面の縁にわずかに毛があるほかはほとんど無毛、鋸歯縁。
裏面脈上には細毛がわずかに見られた。
茎には上向きの短い伏毛が生えていた。
総苞片は3列。外片はやや短く、先がとがり、縁毛が生えている。
頭花は径約3cm。縁には雌性の舌状花が1列、中に両性で多数の筒状花がある。
開花がはじまったばかりで、舌状花の花柱がよく見える。筒状花の花柱はまだ出ていない状態で、雄性期である。
多数の痩果が形成される。舌状花、筒状花ともに冠毛は短く、肉眼では確認しにくい。
痩果は扁平、倒卵形〜狭倒卵形で長さ約3mm、多くは短毛が生えている。冠毛は長さ0.5mm。
