セッピコテンナンショウ Arisaema seppikoense  Kitam.
  山地・林床・林縁の植物 

  絶滅危惧TA類(CR)・兵庫県RDB Aランク種
サトイモ科 テンナンショウ属
Fig.1 (兵庫県播磨地方・林縁 2015.5/3)
山地の林床や林縁に生育する多年草。
葉は1(〜2)個で、5〜9枚の小葉を鳥足状につけ、葉軸はあまり発達しない。
小葉は披針形から狭長卵形、やや長鋭尖頭で全縁。
花柄は雄株の1〜2cmに対して、雌株では10cm以上と長くなる。
仏炎苞の舷部は狭卵形で長鋭尖頭、先はしだいに狭くなって長く伸び、暗紫色で白条がある。
口辺部はわずかに開出し、筒部は紫褐色あるいは緑色で白条がある。
付属体は棒状で、長さ2〜3.5cm、径1〜2mm、円頭あるいはややふくらむ。染色体数2n=26。
近縁種 : ヒロハテンナンショウハリママムシグサミミガタテンナンショウコウライテンナンショウホソバテンナンショウアオテンナンショウ
キシダマムシグサヤマトテンナンショウムロウテンナンショウ、 オオマムシグサ、 カントウマムシグサユキモチソウムサシアブミ

■分布:本州(兵庫県)
■生育環境:山地の林床や林縁など。
■花期:5月

Fig.2 葉。(兵庫県播磨地方・林縁 2015.5/3)
  葉はふつう1個で、5〜9枚の小葉を鳥足状につけ、葉軸はあまり発達しない。

Fig.3 小葉。(兵庫県播磨地方・林縁 2015.5/3)
  小葉は披針形から狭長卵形、やや長鋭尖頭で全縁、多少光沢があり、多くは中脈に沿って白斑が入る。

Fig.4 開花中の雄花。(兵庫県播磨地方・林縁 2015.5/3)
  雄株では花柄が短く、長さ1〜2cm、花は葉よりも下にくるが、雌株では花柄が10cm以上に伸びる。
  雄花の場合はできるだけ成長のエネルギーを抑え、雌株となる準備をする戦略なのだろう。

Fig.5 仏炎苞。(兵庫県播磨地方・林縁 2015.5/3)
  仏炎苞の舷部は狭卵形で長鋭尖頭、先はしだいに狭くなって長く伸び、暗紫色で白条がある。
  筒部は紫褐色あるいは緑色で白条がある。

Fig.6 横から見た口辺部付近。(兵庫県播磨地方・林縁 2015.5/3)
  口辺部はわずかに開出する。付属体の先は口辺部から突き出していた。

Fig.7 付属体。(兵庫県播磨地方・林縁 2015.5/3)
  付属体は棒状で、長さ2〜3.5cm、径1〜2mm、円頭あるいはややふくらむ。先は淡緑色で紫色の斑点があった。

Fig.8 筒部の内部。(兵庫県播磨地方・林縁 2015.5/3)
  付属体の下端は少し広がり紫色を帯びていた。雄花は柄があり、先に紫色の葯が数個合着している。

生育環境と生態
自生地保護のため生育環境は非公開とします。


最終更新日:11th.May.2015

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